サーマルカメラとは?体温測定以外にも活躍する
サーマルカメラの特徴と活用事例を解説
近年、商業施設・飲食店・オフィスビルなど、多くの場所でサーマルカメラが活用されています。
「検温のために使うもの」という印象が強くありますが、実はサーマルカメラの活用方法はさまざまです。
製造現場や工場などでも活躍するサーマルカメラについてご紹介します。
目次
- サーマルカメラの特徴
- 01.光源を必要としない
- 02.高い透過性
- 体温測定以外の活用事例
- 01.防火対策としてのサーマルカメラ
- 02.境界防衛としてのサーマルカメラ
- サーマルカメラの導入事例
- 01.導入例 加工会社
- 02.導入例 研究所
- 導入例 <顔認証+温度測定+マスク確認>+入退室管理・勤怠管理連動
- まとめ
サーマルカメラの特徴
サーマルカメラは温度のある人やモノが発する目に見えない光(遠赤外線)を検出する事ができる監視カメラです。
遠赤外線は地球上の物質すべてが発している見えない電磁波です。温度が高いほど遠赤外線の強さは強くなり、温
度が低いほど遠赤外線は弱くなります。この赤外線を検出するセンサーが、サーマルカメラには搭載されており、
サーマルカメラで映した映像はサーモグラフィーと言われます。
01.光源を必要としない
映像や画像をカメラで撮影するときには、可視光照明や赤外線投光器、デイナイト機能等の明るさ・光源が必要となります。しかし、サーマルカメラは赤外線を捉えることで映像や画像を撮影するため光を必要としません。このため、暗い場所や逆光といった環境でも撮影可能で、温度を感知・可視化することができます。
02.高い透過性
遠赤外線が通常の光と比べてより物体をすり抜ける性質が強いため、霧や煙で視界が悪い状況でもその向こう側の物体をハッキリと捉えることが可能です。また、監視距離が通常のカメラよりはるかに遠方の対象物を監視することができます。
体温測定以外の活用事例
「サーマルカメラの特徴」で記載したように直接物に触れることなく温度を計測できるのが特徴です。
非接触であれば接触感染リスクを軽減することができるため、コロナウイルスの時期に広く知られるように
なりましたが、体温測定以外にも活用が可能です。
01.防火対策としてのサーマルカメラ
温度異常を検出することで、火が出る前の熱源を特定することができます。発火源が不明な場合も多く、調査自体が困難だった工場が抱える固有の出火リスクを把握できます。
02.境界防衛としてのサーマルカメラ
対象物をエリアごとで区分けでき、境界内の異常温度を検知するとアラームを発報。
24時間365日ターゲットを監視し、損傷が拡がる前にリスクを特定できます。
サーマルカメラの導入事例
温度のある人や、モノが発する目に見えない光(遠赤外線)を検出する事ができるサーマルカメラを導入することで、事故防止・
品質チェックに活用ができます。
01.導入例 加工会社
目的:鉄を溶かす時に溶解炉のモーターが高熱を持つことで故障してしまう。
その為、サーマルカメラをセンサーとしてモーターの故障を防止したい。
検知:モーターは100°になると故障する為、熱が80°になった段階で検知するように設定
発報:カメラが注意値を感知すると録画器からエラー音が発し、異常の手前を知らせる
駆け付け:装置(モーター)を確認に駆けつけ状況を確認する
02.導入例 研究所
目的:引火性の高い物質(液体等)を扱っている為、火が付くと火災に繋がる危険性が高く
施設の火気使用箇所での温度変化を常に監視したい。
検知:火気使用箇所での温度の変化を感知
監視:温度の異常発生を映像で確認、監視する
注意喚起:万が一異常が発生した場合は構内に注意喚起と鎮火作業を行う
03.導入例 <顔認証+温度測定+マスク確認>+入退室管理・勤怠管理連動
目的:従業員の施設への入退室を管理しながら検温を実施。
収集したデータを勤怠管理にも活用したい。
検知:入室時の体温と登録済みの人かを判断
監視:来訪者の体表面温度を計測し、健康管理を実施
注意喚起:体温が高い来訪者がいた場合は、音声で注意喚起を行う
まとめ
今回は、サーマルカメラについて紹介しました。サーマルカメラは光を必要としないため、通常のカメラの
ように明るさを気にする必要もなく、設置・導入が簡単なこともひとつの特徴といえます。
ぜひご検討にお役立てください。
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